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(1)

命を守る

きれいな手で!

外来、在宅ケアおよび長期療養施設での手指衛生

WHO多様的手指衛生改善戦略と

「私の手指衛生の5つの瞬間」の適応案内

Japanese version

(2)
(3)

命を守る

きれいな手で!

外来、在宅ケアおよび

長期療養施設での手指衛生

WHO多様的手指衛生改善戦略と

「私の手指衛生の5つの瞬間」の適応案内

新潟県立六日町病院

新潟県立六日町病院 医療安全・質向上推進室

(4)

本書は2012年に世界保健機関(World Health Organization)

により以下の表題で発行されました。

Hand hygiene in outpatient and home-based care and long-term care facilities: a guide to the

application of the WHO multimodal hand hygiene improvement strategy and the “My five moments for hand hygiene” approach

© 世界保健機関 2012

日本語版の翻訳と出版の権利については、新潟 県立六日町病院に対して世界保健機関事務局 長から承認されています。

日本語版に関する責任はすべて新潟県立六日 町病院にあります。

外来、在宅ケアおよび長期療養施設での 手指衛生:WHO多様的手指衛生改善戦 略と「私の手指衛生の5つの瞬間」の適 応案内

Japanese version Copyright

© Niigata Prefectural Muikamachi Hospital 2012

訳者コメント

この文書はWHOが2012年10月に発行した「外来、

在宅ケアおよび長期療養施設での手指衛生:WHO多 様的手指衛生改善戦略と『私の手指衛生の5つの瞬間』

の適応案内」のほぼ全訳です。WHO患者安全の最初 の挑戦、医療における感染予防・手指衛生、命を守る・

きれいな手で!の一連の発行物の1つです。38番目 です。1人で訳したので中に誤訳があるかもしれませ ん。もし気付いた点がありましたら、ご連絡いただけ れば幸甚です。

新潟県立六日町病院 麻酔科 市川高夫 little_karuka@nifty.ne.jp

(5)

目次

謝辞... 5

略語... 6

はじめに、および読者のための必須メモ... 7

1. 目的... 8

2. 定義と範囲...8

3. 標的視聴者. ...9

4. 手指衛生はなぜ外来ケアで重要なのですか?...10

5. 外来での「私の手指衛生の5つの瞬間」アプローチの適応...13

5.1 外来設定での患者ゾーンと医療領域の概念...13

5.2 外来ケアでの「私の手指衛生の5つの瞬間」アプローチ...14

6. 外来での WHO 多様的手指衛生改善戦略と付属ツールキットの適応...18

6.1 組織変革...18

6.2 訓練と教育. ...19

6.3 評価とフィードバック. ... ... 19

6.4 作業現場でのリマインダー...20

6.5 組織安全文化...26

(6)

7 . 外来設定の広い範囲での手指衛生必要の実際例... 27

7.1 はじめに、および読者のための必須メモ... 27

7.2 実際例... 28

1. 公衆ワクチン接種キャンペーン... 28

2. 検査室での採血... 30

3. 一般開業医への受診... 32

4. 健康センターでの小児科相談... 34

5. 救急総合診療所での相談... 36

6a. 在宅ケア ― 身体障害患者の入浴介助... 38

6b. 在宅ケア ― 創部被覆... 40

7. 診断センターでの胸部X線撮影... 42

8a. 専門外来診療所での透析 ― 透析の開始... 44

8b. 専門外来診療所での透析 ― 透析実施の間... 46

8c. 専門外来診療所での透析 ― 透析後の回路の外し... 47

8d. 専門外来診療所での透析 ― 患者退出後... 49

9. 出産と出産介助... 50

9a. 出産と出産介助 ― 分娩中... 50

9b. 出産と出産介助 ― 分娩時... 51

9c. 出産と出産介助 ― 分娩領域から母子の退出後... 53

10. 歯科診療所での歯科治療... 54

11. 老人ホームの寝たきり入居者におけるバイタルサインや臨床データのチェック. 56 12. 長期療養施設での寝たきり入居者におけるオムツ交換... 58

13. 老人ホームでの高齢者への理学療法と運動療法... 60

文献... ... 62

付録 I... ... ... 65

付録 II... 66

(7)

謝辞

この出版物はいくにんかの個人的貢献の産物です。出版 物は Benedetta Allegranzi、Sepideh Bagheri Nejad、WHO 患者安全プログラム(ジュネーブ、スイス)、そして Marie-Noelle Chraiti(WHO 患者安全共同センター、ジュ ネーブ大学病院(ジュネーブ、スイス)によって書かれま した。出版は、スペイン健康、社会サービスと平等省に よる必要不可欠な技術的入力と支援のおかげで開発され ました。極めて重要な技術的入力は、同様にスイス、ジ ュネーブの WHO 患者安全共同センター、ジュネーブ大学 医学部と病院によって提供されました。

著者

Benedetta Allegranzi:WHO 患者安全プログラム、ジュネ ーブ、スイス

Sepideh Bagheri Nejad:WHO 患者安全プログラム、ジュ ネーブ、スイス

Marie-Noelle Chraiti:WHO 患者安全共同センター、ジュ ネーブ大学医学部と病院、ジュネーブ、スイス

寄稿者

Yolanda Agra-Varela

公衆衛生、品質と変革、厚生省、社会サービスと平等、

マドリード、スペイン

Maria del Mar Fernandez-Maillo

公衆衛生の最高責任者、品質と変革、厚生省、社会サー ビスと平等、マドリード、スペイン

Soledad Alonso-Humada

アルメニア医療第1管理者、アンダルシア地域、医療サ ービス、アルメニア、スペイン

M. Carmen Gomez-Gonzalez

スペイン第1開業医学会(SEMERGEN)、バダホス、スペイ ン

Beatrice Jans

公衆衛生科学研究所、ブリュッセル、ベルギー Ana Martinez-Rubio

スペイン第1小児科学会、セビリア、スペイン Jesus Molina-Cabrillana

スペイン予防医学学会、公衆衛生と衛生、ラスパルマス デグランカナリア、スペイン

Maria Luisa Moro

Agenzia Sanitaria e Sociale Regionale Regione Emilia-Romagna, Bologna, Italy Fernando Perez-Escanilla

スペイン一般開業医と家庭医学会、スペイン Teresa Pi-Sunyer-Ca~nellas

外部コンサルタント、バルセロナ、スペイン Didier Pittet

WHO 患者安全共同センター、ジュネーブ大学医学部と病院、

ジュネーブ、スイス

Christiane Reichardt

衛生と環境医学研究所、ベルリン医科大学、カリテ、ド イツ

Lisa Ritchie

スコットランド医療防護、グラスゴー、イギリス Philip L Russo

オースチン・ヘルス、ハイデルベルグ、ビクトリア、オ ーストラリア

Hugo Sax

感染症と院内疫学部門、チューリッヒ大学、スイス Luisa Torijano-Casaluenga

スペイン地域及び家庭医療学会、タラベラデラレイナ、

トレド、スペイン

レビューアー

Pilar Astier-Pena:スペイン地域及び家庭医療学会、サ ラゴサ、スペイン

Barry Cookson

医療防御機関、ロンドン、イギリス

Nizam Damani:クレーガヴォンエリア病院、ポータダウ ン、クレーガヴォン、イギリス

Francisco Javier Hernandez-Herrero

La Gomera Primary Healthcare, カナリア諸島医療サー ビス, San Sebastian de La Gomera, カナリア諸島、ス ペイン

Claire Kilpatrick

スコットランド医療防御、グラスゴー、イギリス Edward Kelley

WHO 患者安全プログラム、ジュネーブ、スイス Elaine Larson

コロンビア大学看護学校、ニューヨーク、アメリカ Maribel Macian-Morro:地域およびプライマリ医療の看 護連合、カラバカ・ド・ラ・クルス、ムルシア、スペイ ン

Shaheen Mehtar

Tygerberg 病院および Stellenbosch 大学、Tygerberg、ケ ープタウン、南アフリカ

Andreas Voss

カニシウスーウィルヘルミナ病院およびラドボーン大学 ナイメーヘン医療センター、ナイメーヘン、オランダ

編集者

Rosemary Sudan、フリーランス編集者

デザインと図

コモンセンス、アテネ、ギリシャ

スペイン厚生省、社会サービスと平等は親切にも資金を 提供し 2011 年 11 月 17 日のマドリードでのこの出版物の 内容について議論するための専門家会議を主催されまし た。

外来、在宅ケアおよび長期療養施設での手指衛生

(8)

略語

ABHRs(alcohol-based handrubs) :擦式アルコール製剤

ESBL(extended-spectrum beta-lactamases) :広域スペクトラムβラクタマーゼ HBV(hepatitis B virus) :B 型肝炎ウイルス

HCAI(health care-associated infection) :医療関連感染 HCV(hepatitis C virus) :C 型肝炎ウイルス

HCW(health-care worker) :医療従事者 LCTF(long-term care facility) :長期ケア施設

MRSA(methicillin-resistant Staphylococcus aureus) :メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 USA(United States of America) :米国、アメリカ合衆国

UTI(urinary tract infection) :尿路感染症

VRE(vancomycin-resistant enterococci) :バンコマイシン耐性腸球菌

WHO(World Health Organization) :世界保健機関

(9)

はじめに、および読者のための必須メモ

手指衛生最善実施と改善戦略におけるWHO推奨 は、世界中の医療にとってゴールドスタンダードと 考えられています。この 6 年間で、それらは多くの 国で国家レベルと共に、何千もの施設で実行されて きました。これらの推奨と戦略はまず病院施設のた めに開発されてきましたが、それらのプライマリ・

ケアとその他の外来施設での実行の可能性につい て、近年大きな興味が起こっています。同時に、こ れらの設定での伝播と感染リスク及び手指衛生概 念の適応についてのいくつかの疑問が提起されて きています。利用可能な科学的エビデンスは限られ ており、このような設定での感染対策解決の実施に 関する知識は初期段階です。この領域からの需要に 刺激され、WHO「命を救う、きれいな手で・CCiSC」

チームは、この案内文書を開発する挑戦に取りかか りました。

確認された主要な問題は:1) 外来ケア設定での 伝播および感染リスク、特に手指を介する伝播;2) これらの設定での手指衛生実施;3) 「患者ゾーン」

とWHO「手指衛生のための私の 5 つの瞬間」アプ ローチの適応; そして 4) 組織レベルでの改善戦略 の実施。論争を解決し、ギャップを埋め、この文書 で提案された概念を発展させるために、いくつかの 方法が使われました。プロセスは、主に科学的文献 のレビュー、国際的な専門家を巻き込んだサーベイ、

地方の専門家の相談、及び最終草稿の幅広い相互レ ビューを含みます。全ての論争の的になっている問 題が完全に解決されているわけではありませんが、

ここでのプライマリ・ケアとその他の外来患者設定 で提案されているアプローチは、WHO戦略と一致 しており、専門家の合意と何人かの地方代表者から のフィードバックに基づいています。

文書は2つの主なセクションに分けられます:1) 実際の外来患者ケア設定での「私の手指衛生の5つ の瞬間」アプローチとWHO多様的手指衛生改善戦 略に関する背景エビデンスと理論的原理を提供す ることを目的とした構想部分:2) 外来患者ケア設 定でしばしば発生している状況での手指衛生原理 の適応の例を伴った実際的な部分。これらの実例は、

読者が毎日の実務での手指衛生の必要性を理解し、

徐々に実生活状況の中で医療を行う間にこのアプ ローチを採用することを手伝うために提供されま す。全国レベルでの感染対策リーダーと施設レベル での専門家は、第一線の医療従事者(HCWs)がこ れらの概念を理解し適応することを手助けすべき です。これは、リスク評価、優先順位の確立、利用 できる資源と現場で最も頻回に行なわれる手順を 勘案することを含んでいます。

外来患者ケア施設での医療従事者を狙った評価、教 育、及び学習のための追加の実用的なツールは、現 在WHOで開発されており、この案内文書と共に使 われます。

(10)

1. 目的

感染管理と手指衛生の基本原理は、世界中の全て の医療施設で同じです。しかしながら、WHO「私 の手指衛生の5つの瞬間」(1-3)アプローチの適応と WHO多様的手指衛生改善戦略(1,4)の実施に関する いくつかの特別な課題が、外来患者ケアでは存在し ています。

利用可能な科学的エビデンス及び専門家の合意 に基づき、そして医療における手指衛生のWHOガ イドライン(1)を特に参照して、この案内文書は以下 を狙っています;

 外来患者設定で普通に行なわれる処置の間 に、手による医療関連病原体伝播のリスクに 関する利用可能なエビデンスを議論する。

 これらの設定に、具体的に考慮すべき事を案 内し、外来患者ケアにおける「私の手指衛生 の5つの瞬間」アプローチ(1-2)とWHO多様 的手指衛生改善戦略の実施の概念を理解す る実際的な説明を提供する;

 手指衛生推奨の実施を促進し、適切な順守を 達成するため、これらの設定での典型的なケ ア状況の実際例を提供する。

2. 定義と適応想定範囲

この文書の適応想定範囲は、外来患者にケアを提 供する時、日常的手指衛生実施に関する実際面を案 内することです。この文書は、手術時手指準備は扱 いません(WHO医療における手指衛生ガイドライ ン(1)を参照してください)。

この案内文書の目的のため、外来患者ケアとは「病 院に入院患者として入院しない患者に提供される 全てのケアサービス」と定義されます。

外来患者ケア施設は、公的、民間あるいは非政府 機関かもしれません。似たような定義が最近、「CDC 外来患者設定での感染予防のためのガイド」(5)で使 用されました。

外来患者ケアには、プライマリ医療設定*が含ま れます。アルマ・アタの宣言(6)に従って、これらは、

通常一般的な健康問題か予防医学のために、個人と 国民医療システムとの最初の接触です。より異なる 広範囲あるいはより専門的な設定もまた、外来患者 ケアの概念に含まれます。外来患者ケア設定の例は、

病院外来患者部門、総合病院、専門診療所(外来手 術ケアを含む)、事故及び救急総合病院、一般開業 医診療所、コミュニティヘルスポスト、理学療法と

リハビリテーションセンター、診断学的検査室、及 び歯科ケアです。この文書の適応範囲は、同様に在 宅ケアと長期ケア施設(LTCF)で提供されるケアを 含んでいます。付録Ⅰは、WHOによる長期ケアの 広い定義を提供します。概して、LTCFは、ケアと 宿泊設備が公的機関、非営利組織あるいは民間会社 によりパッケージとして提供される地域生活環境 です(例えば、高齢者あるいは身体障害者が一時的

(長期および短期)あるいは永久に滞在するナーシ ング/居住ホーム)。これらの施設は、提供される熟 練した看護ケア・レベルとケアを受ける入居者のタ イプによって異なるかもしれません。

外来患者設定で、ケアは予防と健康増進、緩和目 的、治療あるいはリハビリテーション、専門的援助

(例えば、透析ユニット、がんセンター)あるいは 診断のために実施されます。

プライマリ・ケアはこの文書の最重要点です。こ のタイプのケアは、実施される国家や設定間で非常 にさまざまです。例えば、設定は、一般医の診療所 あるいは専門医相談室、田舎の健康センターあるい は福祉クリニック、あるいはプライマリ・ケアセン ターのような施設です。それは、個人がいろんな健 康問題あるいはちょっとしたいくつかの「まず困っ ている病気」のために相談する場所かもしれません。

それは、患者が医療システム、単独型ヘルスポスト、

あるいは隔絶した地域医療従事者から案内された 中心点であるかもしれません。特に先進国でのこれ らの設定は、医師、看護師、療法士、検査室スタッ フ、心理士、及び管理スタッフのような学際的な専 門家チームを揃えているかもしれませんが、全スタ ッフ労働力は入院施設に比較してかなり小さいか もしれません。対照的に、低/中等度収入国では、こ れらの設定は田舎の遠隔地にあり、そしてしばしば 人員不足です。いくつかの設定では、ケアは医療の 専門でない一般人(例えば、地域ボランティア)と しばしば患者の親族の支援を受けて、1人の資格を 持ったあるいは訓練された医療従事者によって提 供されます。

訳者注:「シーケンス」という言葉が頻出します。

シーケンスは連続した順序正しい順番で行うこと であり、医療においては一連の一続きの作業や活動 を意味します。

* プライマリ・ケアは、「ケース・マネージャーとコーディネーターと医療需要管理としての役割を果たす、患者の生 涯を通してケアの世界的援助と持続性を保証する医療の主要で基本的なレベルである。それは、理学的リハビリテー

(11)

3. 対象とする読者

この文書は、外来患者施設、長期療養施設、ある いは在宅で医療を提供している全ての人に関係し ます(通常、医療専門職ですが、同様にある設定で は一般人も)。第一の対象は、ケアを提供し、手指 衛生を最良に実施する改善を達成するために支援 と監督を必要としている第一線の医療従事者です。

利用可能な場合には、「ケアの現場」で働く同僚を 支援し訓練し、このような設定で手指衛生改善を達 成し現場のニーズを認識するために、感染管理/衛 生の専門的知識を持つ専門家達が、この案内文書で 提供されている概念を適応し導入する最も適切な グループです。しかしながら、感染管理専門家達は 世界中のほとんどの外来患者ケア設定で不足して います。このため、この文書に含まれる概念は、こ れらを全ての医療従事者が理解できるように、最も 簡単な方法で表現されています。さらに、簡単な実 施と教育的ツールがこの案内文書に付属されます。

第5節に含まれている概念と第7節で提供される 実例がまた、直接観察を通して手指衛生順守をモニ ターする担当の専門家に有用かもしれません。さら に、優先順位の設定、資源配分や他の人に権限を与 える役を与えられた主要な「対象とする読者」であ ることを、意志決定者(マネージャー)が認識するこ とが必要です。外来患者設定でのWHO多様的手指 衛生改善戦略(1,4)の実施は、多くのエリアにおい て決定と行動を必要とします。最初から管理者と上 級管理リーダーがプロセスに積極的に係わること が重要です。彼らの役割は様々で、計画プロセスで の主要な決定から、手指衛生の理想モデルであるこ とまでに及びます。

外来、在宅ケアおよび長期療養施設での手指衛生

(12)

4. 手指衛生はなぜ外来患者ケアに重要なの ですか?

4.1 外来患者ケア設定における伝播と感染リス ク

外来ケア設定での感染のリスクは一般的に低い と考えられています。しかしながら、外来患者集団 での伝播と感染の発生と動態を系統立って評価し た研究者はほとんどおらず、現在あるデータは不十 分でほとんど時代遅れです。データ不足の 2 つの主 な理由は、外来患者設定で、短い滞在で行なわれる 医療に関連する感染を診断することと、市中感染と これらを区別する困難さです。

1990 年代に出版された科学的な文献で報告され た専門家の意見によると、利用可能なエビデンスは、

医療関連感染症(HCAI)のリスクは病院の中よりも 実質的により少ないと示唆していました(7)。

1960 年から 1990 年までの文献レビューで、一般 的な医療相談室や診療所、救急部(23)、眼科医室と 診療所(11)、歯科処置室(13)と代りのケア設定(6) での医療関連感染(HCAI)の伝播を記載した 53 の報 告が確認されました(8)。確認された感染経路は、

普通の感染源(29)、ヒト-ヒト間(14)と空気あるい は飛沫(10)からでした。最も頻度の高い病原体は、

抗酸菌属、B 型肝炎ウイルス(HBV)、麻疹、風疹と アデノウイルス(8-9)でした。外来患者ケアでの HCAIで報告されたアウトブレイクは、主に侵襲的 な医療処置に関係していました。

最近の観察的横断的研究がスペインで行われ、48 のプライマリ・ケアセンターで、971 の様々な医療 相談で合計 1074 のイベントが認められた(6.7%の 患者は 1 つ以上のイベントで確認されていた)有害 事象が確認されました(10)。これらで、55.5%は投 薬と関係していました;HCAIは、検出されたイベ ントの 7.4%で示され、ほとんどは手術及び/または 外傷創感染でした(5.1%)。検出された有害事象の点 有病率は、1.1%と見積もられました。興味深いこと に、HCAIでない有害事象の 64.3%とHCAIの 78.9%は明確に予防できたと考えられました。

より長い平均余命、社会的動態とリハビリテーシ ョンケアの発展により、増加した多くの個人(特に 高齢者)が、長期ケア施設(LTCF)と在宅(特に高収 入国)で看護されています。蓄積されたエビデンス によると、高齢者は若年成人と比較して肺炎と尿路 感染症(UTI)に罹患するリスクがそれぞれ3倍と 20 倍高い。利用可能な研究が、LTCFにおけるHCAI 有病数が入居者 100 人当り 6~10 の範囲であること を示しています(11-12)。平均して、全てのLTCF 入居者は、(主にUTIと肺炎ですが)毎年 1~3 つの 感染症を発症します。同様に、感染症の発症が、入 院(LTCFからの転院の 26~50%)と主に肺炎によ る死亡の最も一般的な原因であることが報告され

ています(11-13)。多くの症例で、HCAIは抗菌薬耐 性病原体のためです;特に、多剤耐性腸内細菌科と クロストリジウム・デフィシルによるいくつかのク ラスターと大きなアウトブレイクが、老人ホームと LTCFで過去数年間にわたって報告されています (14-16)。さらに、いくつかの研究でメチシリン耐 性黄色ブドウ球菌(MRSA)を保菌している入居者の 割合が、これらの設置で非常に高率であることが判 明しました(17-18)。

LTCFにおけるHCAIの増加リスクをもたらして いる多くの因子が確認されてきています;感染管理 専門家と政策の欠如;看護師不足と無資格職員;職 員の入れ替えが激しい;不適切抗菌薬治療;医師の 訪問の回数が少ない;および交差感染を増強する頻 回の社会的接触です。確認された微生物保菌と感染 の追加リスク因子は、栄養失調、免疫抑制状態、長 期尿道カテーテル留置、栄養チューブ、褥創、及び 慢性の不動状態のような高齢者集団のもつ特徴で す(13,1)。

これらの設定でのHCAIのバーデンの利用可能な エビデンスは限られたままで、さらなる調査研究が 問題の大きさと患者安全との密接な関係を確認す るために火急に必要です。より重要なことに、これ らの設定で非常にわずかな努力しか感染対策政策 と推奨が適応および実行されておらず、高齢者、イ ンフラストラクチャー、LTCFで利用できる資源、

提供されるケアの種類における特別なリスク因子 とコミュニティ生活と社会的接触による伝播リス クを考慮に入れてきていません。

4.2 外来患者ケア設定における微生物伝播での 手の役割

医療従事者(HCWs)の手が、病院で病原体伝播の 決定的な役割を演じていることが示されて来た一 方(20)、外来患者/プライマリ・ケアにおいて手に よる伝播の役割を明確にすることは困難なままで す。これらの設定で行われたいくつかの研究が、

HCWsの手がもしかすると病原性微生物によって 汚染されることを示しています。プライマリ小児ケ アと皮膚科診療所で集められた医師の手の微生物 学的サンプルから、Cohenらはブドウ球菌属(それ ぞれ症例の 85.4%と 84.6%)、黄色ブドウ球菌(それ ぞれ症例の 56.4%と 69.2%)、及びMRSA(それぞれ 症例の 9.1%と 7.7%)を分離しました(21-22)。Girier とLe Goaziouは、集められたサンプルの 9%で、一 般開業医の手、聴診器、及び血圧計カフに細菌の存 在を発見しました(23)。眼科医の手は、少なくとも 1つの常在細菌と1つの通過菌をそれぞれ症例の 87.2%と 22.2%で培養陽性でした(24)。

(13)

透析施設で、C型肝炎ウイルス(HCV)のRNAが、

HCV陽性患者をケアしている医療従事者の手のサ ンプルの 23.7%で回収されました。同様にそれは、

HCV陰性患者(p<0.003)をケアしている医療従事者 のサンプルの 8%、患者と前になんらかの接触をして 透析ユニットに入った医療従事者からのサンプル の 3.3%で回収されました(25)。患者の手は同様に汚 染あるいは保菌されます。外来患者として血液透析 を受けているバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)保菌 の患者で行なわれた研究が、その患者達の手はVRE で保菌され(36%)、血液透析椅子、外来患者相談長 椅子、及び医療従事者ガウンが同じ細菌で汚染され ていた(それぞれ、58%、48%、20%)ことを示しました (26)。似たような結果が、違う微生物ですが、嚢胞 性線維症患者にケアを提供している患者設定で見 つかっています(27)。

もしかすると有害な微生物による手の汚染と保 菌のこのエビデンスにも関わらず、外来患者設定で のアウトブレイクのごく僅かな報告しか、原因菌の 感染経路としての手を認識していません。伝播が医 療と地域関連であることを立証し、外来患者を追跡 することが困難なことがその一部かもしれません。

手は、静脈栄養を受けた小児患者間でのカンジダ血 症アウトブレイク(28)および結核性中耳炎の1例 (29)の可能性のある共同決定基の1つと考えられ ました。手を介する伝播は、外来患者診療所での医 療従事者間の地域獲得MRSA皮膚感染症の最初の 疑われる決定基と考えられました(30)。最後に、看 護師の付け爪が、皮下トンネルされたカテーテルを 介した透析を受けた 5 名の患者でセラチア・マルセ ッセンス血流感染のアウトブレイクの伝播原因と 確認されました(31)。

LTCFで、手による医療関連微生物の伝播リスク は、入居者による多くの接触が起こっているので重 要であるとみさなれています。しかしながら、科学 的エビデンスは、不十分のままです。LTCFでの MRSA伝播における手の役割を調査した唯一の研 究は、患者たちの保菌と医療従事者の手の保菌間の 関係を証明することに失敗しています(32)。1992 年に老人ホームで行われた研究が、適切な手指衛生 と手袋使用がMRSA及びクロストリジウム・デフ ィシルによる医療従事者の手の保菌を防止したこ とを示しました(33)。しかしながら、この所見は感 染のどんなアウトブレイクあるいは患者保菌にも 関係しているようには思われません。手を介する伝 播の間接証拠のため、Loebらは、感染予防と管理 のための適切な構造物と熟練した専門職の存在が、

手指衛生の順守と多剤耐性菌からの保護のための 最初の条件であることを提案しています。老人ホー ムで、彼らは、入居者 100 人当りの流しの数を増や すことが、トリメトプリム・スルファメトキサゾー ル耐性腸内細菌のリスク減少に関係したことを示 しました(34)。

4.3 外来患者設定での手指衛生実施

世界中の外来患者ケア設定において、手指衛生を 含む感染予防と管理の文化が最も高い優先順位に あるとは思われません。このトピックについて利用 可能な特別な国際的ガイドラインはありません;し かしながら、アメリカCDCは最近、実施チェック リストを伴った専用の文書を発行しました(5,35)。

外来患者設定での可能性のある伝播ルートあるい はHCAIのバーデンにハイライトを当てるエビデン スをレビューしているセクションは含んでいませ んが、手指衛生がこれらの設定で感染を広げるリス クを減少させるために必須であると認めています。

いくつかの研究が、特に一般開業医と小児科、皮 膚科と透析の医師の間で、手指衛生順守率が 50%以 下であることを示しています(21-22,36-38)。例え ば、スペインの透析ユニットにおける複数センター 研究で、手指衛生順守率は患者への接触前はわずか 13.8%、患者接触後は 35.6%ですが、手袋はこれら の機会の 92.9%で使用されていました(36)。しかし ながら、手指衛生実施の観察は、ほとんどの研究で 様々な方法が使われており、データもほとんど比較 できません。最も関連のある相違は、手指衛生の機 会の確認、検出された適応のタイプとその数の計算 の異なる方法(1機会当たり1つ以上の適応が起こ っている)でした。病院設定と同じく、外来患者設 定で働いている専門職員は、時間がないために順守 しない事実と正当性あるいは患者が感染していな いという事実よりもむしろ、より適正に近づけるよ うに手指衛生の成果を理解します(39-40)。

最近の研究が、米国の 68 の外来手術センターに おける感染対策実施で興味ある所見にハイライト を当てています(41)。感染管理の 5 つのエリアに焦 点を当てた観察で;手指衛生;注射安全と投薬の扱 い;器材再処理;環境清掃;と血糖監視装置の取り 扱いです。総じて、センターの 67.6%が、少なくと も1つの感染管理でうっかりミス(lapse、ラプス)

を起こし、17.6%が 5 つの感染管理のうち 3 つ以上 でラプスを起こしていました。一般的なラプスは、

血糖監視装置の扱い(46.3%)、1人以上の患者に単 回投与医薬品バイアルを使う(28.1%)、器具再処理 のための推奨実施に従わなかった(28.4%)です。外 科的処置の前後の手指衛生パフォーマンスでのラ プスの割合は 17.7%で、手指衛生が手術部位感染予 防の礎であることを考慮すると、かなり高値です。

数個の研究が、LTCFでの医療従事者の手指衛生 実施を調査しました。いくつかのケースで、順守率 が急性ケア病院でのそれらより比較的高率である ことが報告されていますが、意味のある比較は異な る研究で使用された異なる方法のため不可能です。

2つのリハビリテーション病院で行われた観察研 究で、WHO「私の手指衛生の5つの瞬間」アプロ ーチに従った手指衛生順守は 70.8%でした(42)。

(14)

Girouはリハビリテーション病院の 5 つの臨床病 棟で順守が 60.8%であり、手指衛生堅持とMRSA 有病数の間に強い関係が見つかったことを報告し ました(43)。LTCFを含む多施設研究で、最も高い 順守率がその他の施設形態と比べてLTCFで観察さ れました(38%)(44)。イタリアとカナダで、LTCF 設定での手指衛生順守はそれぞれ 17.5%と 14.7%

と低いと報告されています(45,46)。大学を基盤と したLTCFで、患者対応(経口食事介助、入浴、移 動、尿路ケア、経口薬投与、創ケア、汚染リネン交 換や胃瘻ケアを含む)の前に、医療従事者が手を洗 うのは 27%で、対応の間では 0%、対応後は 63%で した(47)。

LTCFでの医療従事者の手指汚染とHCAI間の直 接のエビデンスは不足していますが、手指衛生順守 改善をもたらしている多様的介入、インフラストラ クチャーと医療従事者の知識が、HCAIに重要な影 響をもたらしていることが示されています。2 つの 主要な研究が、順守の増加(それぞれ、25.8%から 33.3%に、そして 9.3%から 30.4%に)とHCAIの重 要な減少を報告しました(48-49)。もう1つの症例 比較試験が、手指殺菌剤(sanitizer)が導入されてい るユニットと利用できないユニットを比較して、手 指殺菌剤が 34 カ月以上使用されているユニットで 感染率が 30.4%減少したことを示しました(50)。

要するに、報告や科学的データが限られており、

多くの調査質問が未解決ですが、手指と環境の汚染 は微生物伝播の重要な役割を演じ、外来患者ケアで の感染リスクを決定づけることは明らかです。

さらに、最近医療提供の重要なシフトがあり、外 来あるいは在宅ベース設定で行なわれる処置数が 増加しており、特に高リスク患者で行なわれていま す(例えば、透析患者および癌患者)。同様に、地 域の中で典型的な院内感染の多剤耐性微生物が循 環している証拠が増えていると考えることが重要 です。例えば、地域内で医療関連MRSA分離株(複 数)の一層の流行激化と共に、過去 10 年以上に地 域発現MRSA感染の数が増加しています(51)。地 域発現の拡大スペクトルβラクタマーゼ(ESBL)産 生大腸菌感染(特に重症尿路感染)は、最近世界中 で出現し広がっています(52)。医療従事者の手は、

これらの細菌の伝播で突出した役割を演じます。

特にプライマリ・ケアにおいて、外来患者設定で の伝播と医療関連感染の全体的および特定のリス クの正確な評価を考慮するデータはほとんどあり ません。この理由のため、手指衛生を含む感染管理 実施に関係する推奨の重みは、いくつかの文脈内に 落ち着かせることが困難です。推奨は、専門家の合 意に基づいた病院レベルで適応された感染管理の 基本原理を考慮に入れるべきです。

手指衛生と他の感染管理実施の必要性の評価を 進めている主要な見方は伝播リスクで、それは処置 と感染性病原体伝播、患者と医療従事者への感染リ スク、もともとの状態に基づいた患者の分っている

あるいは疑われる保菌状態と感受性、および処置の 通常の環境、頻度と期間に基づきます。

(15)

5. 外来患者ケアでの「私の手指衛生の5つ の瞬間」アプローチの適応

5.1 外来患者設定での「患者ゾーン」と「医療領 域」の概念

医療を提供する間に手指衛生が必要とされる5 つの必須の瞬間(適応)がWHOによって確認され ました(図1)。

図1

「私の手指衛生の5つの瞬間」概念の図

「私の手指衛生の5つの瞬間」(1-3)アプローチ の適応は、「患者ゾーン」、「医療領域」、および5つ の手指衛生適応(「瞬間」)のそれぞれが、これらの

「地理的」なエリア中とその間に含まれる表面との 連続した接触によって定義される「重要な部位」の 主要な概念の理解が必要です(3)。これらの概念は、

患者が入院する病院あるいは他の医療施設におい て世界中で実施されてきました。「患者ゾーン」は、

患者の個人的な所持品を含め、患者と一時的あるい はもっぱら占有される患者環境内の患者自身とい くつかの表面(すなわち、患者あるいは患者と直接 物理的に接触した、およびケアを提供している医療 従事者に接触された全ての無生物的表面)を含むと 定義されます(1-3)。この概念の背後にある微生物 学的論理的根拠は、患者の直近の環境と全ての占有 器具は、直接の接触あるいは微生物学的こぼれ落ち によって患者の細菌叢で汚染されるという事実で す(図2)。

図2

「患者ゾーン」と「医療領域」概念の図

患者ゾーン内で、特定の部位(いわゆる重要な部 位)が感染リスクに関係します。それらは、病原体 から守られなければならない身体部位あるいは医 療器具(患者にとって感染リスクのある重要な部 位)、あるいは体液と血液由来病原体に手が曝され る可能性をもたらす身体部位あるいは医療器具(体 液曝露のリスクのある重要な部位)と一致します。

どちらのリスクも同時に起こりえます。これらの部 位は、微生物学的侵襲に対して防護能が低下してい る患者にとってひ弱な部位であり、同時にそれらは 医療従事者にとってしばしば体液に曝露されるリ スクを表します。このように患者ゾーンの特性を特 徴付け、患者ゾーンを医療領域から明確に区別され るように、患者の皮膚と環境は、患者自身の細菌叢 で保菌/汚染されます。

医療領域は、その他の患者とその彼等の患者ゾー ン、およびより広い医療環境を含む患者ゾーンの外 の全ての物理的表面に一致します。ほとんどの設定 で、医療領域は、たとえ適切な清掃が行なわれると しても、多剤耐性病原体を含む様々な多くの微生物 が存在する特徴があります。手指衛生パフォーマン スが関係する限り、患者ゾーンと医療領域の間の地 理的な区別は、患者と医療環境汚染間の微生物伝播 を防ぐことに役立ちます。手指衛生の必要性の理解 に極めて重要なさらなる概念は、用語「ケアの現場」

です。手指衛生は、患者接触とケア処置との関係で 実行されなければなりません。

「ケアの現場」は正確にケア行動が行なわれ る所であり、「3つの要素が一緒になる場所:患 者、医療従事者と患者との接触を含むケアある いは治療」と定義されます(3)。

(16)

医療環境汚染は、特に手指衛生を実施する必要 のあるそれぞれの状況を考慮しなければならな い医療従事者の手指による伝播リスクを表して います。この理由のため、最大の注意が地域と国 際的な推奨に従って外来患者設定で、環境の清掃 およびクリティカル、セミクリティカルとノンク リティカルなアイテムの洗浄、消毒そして/ある いは滅菌に払われるべきです(5,35,53-54)。

これらの概念についてのより多くの詳細は、

「WHO医療における手指衛生ガイドライン」と

「WHO手指衛生テクニカル・リファレンス・マニ ュアル」で見つけることができます(3)。

(特にプライマリ・ケア状況)外来患者設定で、

これらの概念の理解は特別な配慮を必要とします。

例えば、前述された「患者ゾーン」の概念に関して、

外来患者設定のいくつかのケースで、特別なスペー スとアイテムが一時的(考え得る時間)に全く患者 に専有されません。これらの状況で、医療への患者 のアクセスは通常短時間に限られていて、ケア提供 に割り当てられるスペースはおびただしい数の連 続する患者を収容します。さらに、患者細菌叢によ る環境の実際の汚染に必要とされる時間は、ほとん どわかっていません。これらの条件下で、患者ゾー ンの概念は、ちょうど患者自身と一致します。しか しながら、地理的エリアとしての患者ゾーンの概念 は、上記の定義に従ってさらに患者周囲を含めて、

ある時間、専有設備(例えば、透析設定、化学療法 実施室、分娩室)と共に専有スペース内に患者が位 置させられるいくつかの外来患者設定に適応され ます。

患者ゾーンの概念は在宅ケアでもまた適応され ます。この設定で、患者ゾーンは、患者(患者の正 常の皮膚と衣服)と主に患者の細菌叢によって汚染 されている家庭環境に一致します。医療従事者によ って運ばれた全てのケア・アイテムと搬送容器は医 療領域を表します。「ケアの現場」は処置が行なわ れる所です。

LTCFにおける患者ゾーンの概念の適応と手指衛 生の必要性の認識は特に困難ですがやりがいがあ ります。入居者が精神的あるいは身体的に障害があ り、主に専有の設備で専有のスペースの中でケアを 受けている専門的な老人ホームでは、これらの概念 と推奨は病院と同じような方法で適応されるべき です。入居者が半自治的に地域で生活している居住 的施設のケースでは、入居者は自分の部屋あるいは 共有宿泊設備を持っているかもしれませんが、彼ら はまたホーム施設の中を移動します。これらの設定 では、この文書で提供されている手指衛生推奨は、

医療が入居者に提供される状況でのみ関係します

(例えば、リハビリテーションの集まり、バイタル サインチェック)、すなわち、「ケアの現場」(ケア 処置がなされるところ)です。注目すべきは、この 文書に含まれている手指衛生推奨は、医療提供と関 係のないLTCF入居者あるいは入居者間での全ての 社会的接触は含まれません。

外来患者設定で、医療従事者が、医療環境は患者、

医療従事者、そしてその他のヒトによって運ばれた 病原体で汚染されているということを理解するこ とが極めて重要です。地域に循環している微生物は、

有害な耐性パターン、特に地域獲得MRSAとESBL 産生腸内細菌を運ぶことができるというエビデン スも示されています(51-52)。

絶対に必要とされる時の手指衛生に注目するこ とを援助するために、医療従事者は特に5つの特別 な瞬間で手指衛生が行なわれなければならない所 に注目するように、患者ゾーン内の「ケアの現場」

を確認すべきです。「私の手指衛生の5つの瞬間」

アプローチは、外来患者ケアの文脈内でより良い理 解を確実にするために、ある表現を使って次のセク ションで詳しく説明されます。基本概念は変わらな いのですが、非常に様々な患者環境は、上記の説明 に従って考慮されなければなりません。

5.2 外来患者ケアにおける「私の手指衛生の5つ の瞬間」アプローチ

WHO「私の手指衛生の5つの瞬間」アプローチ によると(1-3)、WHO医療における手指衛生ガイド ライン(1)によって推奨される手指衛生の適応は、

医療が提供される間に手指衛生が必要な5つの必 須の瞬間に一致します。患者との直接および間接接 触(中間にある対象物あるい体液を介して)は、患 者、医療従事者あるいは医療領域への伝播を予防す るために接触に先行及びその後に1回以上の手指 衛生適応の必要性を正当化します。

最も頻回の接触のタイプは;

 患者の正常皮膚との接触;

 患者へのリスクが関係する限りの重要な部 位(例えば、血管アクセス)に相当する粘膜、

正常でない皮膚あるいは侵襲的医療器具と の接触。この重要な部位のタイプは、ケア処 置がなされている時に、どんな種類の外因性 あるいは内因性病原体も植え付けられてい てはなりません。

 粘膜や正常でない皮膚(体液被曝のリスクの ある重要な部位)との接触を含み、医療従事 者が関係する限りの重要な部位(例えば、採 血部位)との可能性のあるあるいは実際の接 触;これらは病原体を含んでいるかもしれな く、それらの他のエリアへの広がりは防がれ るべきです。病原体伝播のリスクは、重要な 部位がケア活動に関係する時はいつでも考 慮されるべきです。

 外来患者設定で、表面/アイテムが患者に一 時的及びもっぱら専有される時に患者環境 内の対象物との接触。これらの表面/アイテ ムは、特に高リスクの設定/状況(例えば、

透析、腫瘍センター)では、患者間で清潔に される、そして/あるいは消毒されるべきで

(17)

適応 (瞬間)1 患者に触れる前

いつ 患者に触れる前。

この適応は医療領域との最後の接触の発生 と次の患者との接触によって決定されま す。

なぜ 医療領域から患者へ医療従事者の手を介し て病原体が伝播することを防ぐために。

結局、いくつかのケースで、有害な病原体 による保菌と外因性感染から患者を守るた め。

図3

小児科診察での瞬間1の発生の例

適応(瞬間)2 清潔/無菌操作の前(患者にとっ て感染リスクのある重要な部位で)

いつ 患者にとって感染リスクのある重要な部位 にアクセスする直前。この適応は、あらゆ る医療領域の表面との最後の接触、そして 患者ゾーン、および粘膜、正常でない皮膚 あるいは侵襲的医療器具との直接/間接的 接触に関与する清潔/無菌操作の発生によ って決定されます。

なぜ 患者へ、そして同じ患者で1つの身体の部 位からもう1つの部位へ、そして医療領域 から患者へ、植え付けによる病原体の伝播 を防ぐために。

図4

歯科治療の間の瞬間2の発生の例

メモ

もし清潔/無菌操作を行うために手袋使用の適応 があるなら(「手袋の使い方のチラシ」参照(55))、

処置の直前に手指衛生に引続き手袋着用を行いま す。その後、手指衛生はケア活動のシーケンスの間 に発生する機会に従って再び行なわれるべきで す;手袋の必要性が続くのであれば手袋は交換され るべきです。この適応(瞬間2)は、医療活動のシー ケンスによっては定義されませんが、粘膜、正常で ない皮膚あるいは侵襲的医療器材との直接あるい は間接的接触によって定義されます。(訳者注:シ ーケンスは連続した順序正しい順番で行うことで あり、医療においては一連の一続きの作業や活動を 意味します。)

(18)

適応(瞬間)3 体液曝露リスクの後

いつ 体液への曝露リスクを含む処置が終わり次 第(そして手袋を脱いだ後)直ちに。この 適応は、(たとえ最小あるいは明らかに目に 見えなくとも)血液・体液との接触と、患 者、患者の周りあるいは医療領域を含む全 ての表面と次の接触の発生によって決定さ れます。

なぜ 患者の病原体による保菌あるいは感染から 医療従事者を守るため、そして病原体汚染 と引き続く広がりの可能性から医療環境を 守るため。

図5

外来ケアで血液透析の間に発生する瞬間3の例

メモ

もし医療従事者が体液曝露の時に手袋を着用し ていたなら、その後直ちに脱いで、手指衛生を行わ なければなりません。もし異なる患者で処置がシー ケンスで繰り返され、手袋使用の適応であるなら

(「手袋の使い方のチラシ」参照(55))、手袋は患者 ごとに交換され手指衛生がなされます。いくつかの ケースで、同じ患者で部位毎に手袋は交換されるべ きです(例えば、異なる2つの身体の部位の異なる 2つの創、あるいは口腔や創治療の間)。

適応(瞬間)4 患者に触れた後

いつ 患者に触れた後、通常、出会いの終わりあ るいは出会いがさえぎられたとき。この適 応は患者の正常皮膚あるいは衣服との接 触、および医療領域の表面との次の接触の 発生によって決定されます。

なぜ 患者の病原体による保菌や可能性のある感 染から医療従事者を守るため、そして病原 体汚染と可能性のある広がりから医療領域 の環境を守るために。

図6

小児科診察で発生する瞬間4の例

(19)

適応(瞬間)5 患者の周りに触れた後

いつ 外来患者ケアの文脈の中で、特別なゾーン が患者に一時的およびもっぱら専有された 時、患者の周りの全ての対象物あるいは家 具(患者と接触のない)との接触の後。

この適応は、患者の周囲の化学活性のない 対象物と表面(患者と接触のない)との最 後の接触および医療領域の表面との次の接 触の発生によって決定されます。

なぜ 患者周囲の表面/対象物に存在するかもし れない患者の病原体による保菌に対し医療 従事者を守るため、そして病原体汚染と可 能性のある広がりから医療環境を守るため に。

図7

外来治療での血液透析セッション後の瞬間5の例

メモ

 この適応は、外来設定で特に患者がある時間、

専用の器具で専用のスペースに置かれるとき 適応になります(例えば、透析や歯科治療設定、

化学療法投与の部屋、分娩室)。このケースで は、患者周囲の表面とアイテムは汚染され、そ のため患者が一度離れれば、国際的推奨に従っ て洗浄と除染が必要です。

 手指衛生実施の観察監視した観点から、適応4

(患者に触れた後)と適応5(患者の周囲に触 れた後)は、適応5は患者との接触を除外し、

適応4はただ患者との接触後に適応するので あるので、一緒にされるべきではありません。

(20)

6. 外来患者ケアにおいてWHO多様的手指衛生改 善戦略と付属ツールキットの適応

達成でき維持できている手指衛生改善は、様々な 障害や行動的障害に取り組むための多様な行動の 実行で達成できます(56)。WHO医療における手指 衛生ガイドライン(1)によるエビデンスと推奨に基 づいて、以下の内容は手指衛生のための効果的な多 様的戦略を含んでいます;組織変革、教育とトレー ニング;評価とフィードバック;作業現場における リマインダー;および組織安全風土です。WHO多 様的手指衛生改善戦略(4)は、手指衛生における WHOの推奨を実行に移すために提案されました。

戦略とその実施ツールキットは、入院患者設定の広 い範囲で、医療関連感染のバーデンと手指衛生の重 要性の上級管理者の認識を含む、手指衛生実施の実 現可能性と推進、インフラストラクチャー、医療従 事者の知識と受容性に関してテストされ素晴らし い結果を示しました(1)。実施は、個々の構成要素が 全体の戦略に統合されると共に、成功のために必須 であるということを実証しました。以下のセクショ ンは、各々の戦略の構成要素の重要な特色を説明し、

外来患者設定におけるそれらの実施と適応に関す る考慮すべきことを提供します。

6.1 組織変革

「ケアの現場」での擦式アルコール製剤(ABHRs) の導入は、時間の不足、設備や適切な薬剤の不足や 手指衛生製品の劣悪な忍容性あるいは手洗いシン クやディスペンサーの不十分な配置のような最善 の手指衛生実施に対するいくつかの重要な障壁を 打開します。ABHRsは以下の理由のため、外来患 者設定を含む医療で日常的手指衛生(1,57)のための 好ましい方法として使用されるべきです;その他の 薬剤と比較して広い抗微生物スペクトル;効果的な 抗微生物汚染除去のためにより短時間(20-30秒); より良い皮膚忍容性;そして「ケアの現場」でのよ り利用しやすさの可能性。

ABHRsは、壁付けのディスペンサーあるいは手押 し車に置かれたボトルそして/あるいは医療従事者 のポケットボトルのどれでも、それぞれの「ケアの 現場」で利用できなければなりません(第5節参照)。 患者待合区域そして/または外来患者設定の入り口 での壁付けディスペンサーによるABHR利用性は、

もし患者情報と一緒にとそれらの使用が提供され なら、地域への直接的な有害な医療関連病原体の移 動を防ぐ理想的な解決法を提供します。

ABHR製剤を選ぶとき、最初の調達でも既に利用 可能な製品の適切さを再考するときでも、組織変革 を成功させるための明確な基準を用いることが重 要です(58-59);

1) 衛生学的手指消毒と手術時手指準備のための ASTMインターナショナルおよびヨーロッパ基準 (EN)基準に従った生体消毒剤の相対的効能(WHO 医療における手指衛生ガイドラインの第1部10を 参照);

2) 良好な表皮と真皮の忍容性;

3) コスト問題;

4) 乾燥のための時間(より長い乾燥時間が必要な 製品は、手指衛生のベストプラクティスに影響する かもしれません);

5) 医療従事者と患者の美的な好み(香り、色、

手触り、「べたつき」)と使いやすや;

6) 利用可能性、ディスペンサーの便利さと機能、

および汚染を防ぐ能力のような、実際的に考慮すべ き事。

これらの基準を現場で評価する時、医療従事者は 汚染を引き起こす可能性のある作動不全あるいは 状況を報告すると共に、議論と意思決定プロセスに 関わるべきです。ABHR製品は、選択のための上記 の基準を適応し市場から購入できる、ある区域の外 来患者設定へさらに分配するために中央化された 施設でWHO推奨処方(60)に従って現場で製造され ることができます。

もしABHRsがすでに利用可能なら、それは必ず しも組織変革が完全に成し遂げられていることを 意味しません。これらの設定で、医療従事者による それらの実際の使用と受容性を監視すると共に、も し使われているディスペンサーのタイプとそれら の設置位置と適切さが確認されるなら、焦点を評価 に向けるべきです。注目すべきは、手洗いに頼るこ とは、いくつかの特定の状況ではまだ必要です(手 が目で見て汚染していたり、血液や他の体液に汚染、

トイレ使用後、あるいは芽胞形成性病原体に曝露し た可能性が強く疑われたり明らかであれば)。従っ て、安全な水道と石けんと使い捨てタオルが継続し て設備されている適切な数の手洗いシンクが利用 できること(ケアや器具あるいは廃棄物を扱うこと が行なわれる部屋当たり少なくとも1つ)(61)が、

外来患者設定で確実にされるべきです。これらの全 ての3つの要素が、最善の手洗いの実施を行うため に必要です。

組織変革は、医療施設において医療従事者が手 指衛生を実行できるように必要なインフラスト ラクチャー(器具と設備)を備えることを確実に するための系統だったアプローチを言及します。

組織変革は、全体的に必要なインフラストラクチ ャーがすぐに導入されるという仮定と期待に基 づいて、医療施設が手指衛生改善活動の旅を開始 するために特に重要な優先順位です。医療施設 が、手指衛生設備が進行中の基本上の高い標準を 維持されることを確実にするために、既に導入さ れたインフラストラクチャーを定期的に再確認 することも必須です。

(21)

いかなる不十分も直ちに対処されるべきで、手洗い のためのインフラストラクチャーは改善されます。

開発途上国の多くの場所では、医療施設は水道管設 備がなくあっても断続的にしか利用できないかも しれません。十分な現場貯水は、しばしば信頼性の ある給水でない唯一の現場での選択枝です。しかし ながら、このような水は、適切に貯水や使用されな ければ微生物汚染を起こしやすいことが分かって おり、使う場所での処置および/あるいは現場での消 毒が必要かもしれません(1)。他の利点として、これ はABHRsの提供が、手指衛生改善への障害を取り 除くことができるので、極めて重要である理由の1 つです。

6.2 トレーニングと教育

教育は必須の戦略要素で、全ての他の戦略要素と 強く同化します。適切な実施訓練なしで、ABHRs の採用と手指衛生順守の継続的改善を伴った行動 変容を導く組織変革はありそうもありません。現場 の手指衛生実施あるいは医療従事者の知識につい ての全ての評価とフィードバック活動は、医療従事 者が自分たちの欠点を理解することを手助けする 教育で狙っているコンセプトに基づいた指標を使 うべきです。さらに、ほとんどのタイプのリマイン ダー(例えばポスター)は、主要な教育メッセージ へ注意を促すようにデザインされるべきです。最後 に、強固な純粋な組織安全文化を構築することは、

本質的に効果的な教育的介入と結び付けられます。

感染管理専門知識、適切な施設と専用予算と勤務時 間内の時間のような、訓練のための必須の状況が外 来患者設定で確立されおよび/あるいは適正にされ る必要があるので、保健当局と機関は、スタッフ教 育に公然と取り組みその供給の現実的な方法を確 認すべきです。

多くの様々な技術が、訓練に使われることができ、

最も適切な方法が、仕事の現場の都合と組織に基づ いて確認されるべきです。「私の手指衛生の5つの 瞬間」アプローチに従って手指衛生をいつ、どのよ うに実行するかという実際的なデモンストレーシ ョンと例を含んだ公的なプレゼンテーションが、ト レーナーによって行なわれます。理想的には、トレ ーナーは感染対策の基礎知識と教育的技術と臨床

の経験を持つべきです。時間あるいは教育セッショ ンのための資源がない設定でも、手指衛生について の適切な教育的支援が医療従事者に提供されるべ きです。開発するにはより洗練されるべきですが、

eラーニングモジュールは、もし医療従事者がコン ピュータを簡単に利用できれば、良いオプションで す。教育的支持と文書は、以下のコンセプトを含む べきです;HCAIの定義、影響とバーデン;手の伝 播に特別に焦点を当てた医療関連病原体の主な伝 播パターン;WHO医療における手指衛生ガイドラ イン(1)と付属のツールに従った手指衛生実行を、

「なぜ、いつ、どのように」を含んだ手指衛生の基 本的コンセプト。もしいかなる手指衛生の直接観察 が監視のために計画されるとしても、追加のセッシ ョンは、観察者が提案された観察方法を学びその使 い方を実施することにもっぱら専念すべきです(セ クション6.3も参照)。

医療従事者間に知識を入れる他の方法は、フォー カスグループと討議グループ、問題解決アプローチ、

経験と双方向学習、フリップチャート、ビデオそし てバディシステム(すなわち、医療従事者はお互い をサポートするために互いにペアになり、お互いを 観察し、お互いの実施について同僚にフィードバッ クする)です(62)。「私の5つの瞬間」概念の実例に よって図示された手指衛生の適切な技術を訓練す ることは特に重要です。WHO手指衛生トレーニン グ動画(66)と他の似たような動画(67)は、適切な技 術の実施訓練にすぐに使える有効な支援です。医療 施設内のスタッフは頻回に交代し、存在しているス タッフは日々の活動の間に対応しなければならな い多くの基準を覚えていなければならないプレッ シャーを持っています。この理由のため、訓練活動 は、新しく募集されたスタッフを含み、その他の医 療従事者のための知識を更新するために繰り返さ れるべきです(少なくとも毎年)。理想的には、施 設は手指衛生訓練を受けた医療従事者の全ての順 守を調べるためのシステムを実行することを考慮 すべきです。

6.3 評価とフィードバック

例えば、受容アンケートは、劣悪な手指衛生成果 と医療従事者の順守の主観的評価のリスク因子を 理解するための要素を提供できます;知識テストは 教育によって狙われたギャップを示すことができ ます。

医療従事者の教育は、手指衛生実施の改善の ための基盤の1つです(62)。手指衛生とその他 の極めて重要な感染対策のコンセプトは、大学 医学部と看護学校のカリキュラムに早期に含ま れるように勧められます(63)。外来患者設定(特 に患者と直接接触する医療従事者)における全 ての医療従事者は、手指衛生の重要性、「私の手 指衛生の5つの瞬間」アプローチ(1-3)と手洗い と擦式法の正しい技術を持続的にトレーニング される必要があります(64-65)。

手指衛生インフラストラクチャーと医療従事 者の順守を反映するさまざまな範囲の指標、知 識と受容の評価と繰り返される監視は、WHO 多様的手指衛生改善戦略(4)の重大な要素です。

それは、主要な努力に値するエリアを確認する こと、そして決定的な情報を最も適切な介入を 現場で実施する行動計画に与えるための必須の ステップであり続けています。

Références

Documents relatifs

WHO Regional Office for Europe. Physical activity: why pay at- tention to this issue during adolescence? Copenhagen, Den- mark: World Health Organization; 2012. WHO Regional Office

   ●      子どもを励まし、手助けして食べさせましょう。.    

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Sunny Collings 博 士 ( ニ ュ ー ジ ー ラ ン ド , ク ラ イ ス ト チ ャ ー チ , Social Psychiatry and Population Mental Health Research Unit, University of Otago,